トイレが急に詰まったら?
トイレでつまりが起きた時、専門業者に修理を依頼した方が良いのでしょうか?つまりの原因によっては、自分でつまりを解消する方法もあります。そこで、よくあるトイレつまりの原因と修理方法、専門業者に依頼する場合のメリットをご紹介します。
広島市南区宇品|トイレつまり、11の原因と自分でできる修理方法
トイレがつまると慌ててパニックになりがちですが、原因によっては自分で直すこともできます。よくあるトイレつまりの原因と解消方法、また、今後同じようにつまらせて困らないための予防策をまとめました。
トイレつまりの症状
トイレつまりの症状によっても修理方法が異なります。
完全につまっていなくても、下記の症状があったらつまりはじめているかもしれません。
- 流れが悪い
- 水位が上がる
- 水が少なく、異臭がする
- 異音がする
これらの症状がどのような被害や影響を及ぼすのか、それぞれ確認してみましょう。
流れが悪い
水の流れが悪くなかなか流れきらない場合、便器の奥や排水管でつまりが起きている可能性があります。流れが悪い状態が続くとつまりが悪化してしまい、完全に流れなくなってしまうおそれも。また、ロータンク内で何らかのトラブルが起き、水勢が弱くなっているケースもあります。その場合、トイレタンク内の部品が故障しているかもしれません。トイレのつまりが起きていなくても水勢が弱いままだと、トイレットペーパーや便を押し流せなくなってしまい、結果的につまりを引き起こすことになります。
水位が上がる
トイレの水を流した時に水位が上がってしまうのは、便器の奥や排水管でつまりが起きている時の症状です。つまり具合によっては全く水が流れずに便器内に溜まってしまい、水が溢れてしまうことも。溢れさせないためにも水位が上がっていると感じたら、水は流さないようにしましょう。完全につまってから救急処置をする事態になる前に、つまり解消の作業や業者への調査依頼を検討すると良いでしょう。
水が少ない、異臭がする
便器の中に常にたまっている水を「封水」と呼び、封水は、悪臭などが上がってくるのを防ぐ役割をもっています。その封水が減ってしまっている場合、便器の排水路でつまりが起きているおそれが考えられます。長期間、自宅を離れていてトイレを使っていなかったという場合にも似たような症状が起きますが、その場合は封水が蒸発してしまっただけなので、一度トイレの水を流してみましょう。水が再び溜まれば異臭が上がって来なくなり、便器内の水位も正常になります。
異音がする
洋式便器の水が溜まっている部分から、「ボゴボゴ」という異音がしていませんか。実はこの異音は、水に空気が混ざって出ている音です。そのため、水の流れ方に異常がなければ問題ありませんが、水の流れがいつもより遅いようであれば、排水管のつまりの初期症状が既に始まっています。つまりの原因で最も多いのがトイレットペーパーです。その他にもおむつ、ナプキン、タオルなどの固形物を流してしまった場合や、間違った節水をしている場合にも、この異音が聞こえることがあります。
トイレのつまりトラブルが起こりやすい便器の構造
トイレでのつまりはなぜ起こるのでしょうか。その大きな原因は、便器の排水通路の構造。便器の中の封水がたまっている「水たまり」の奥、見えないところで排水路は細く曲がってます。この曲がりくねった構造上、トイレはもともとつまりトラブルが起きやすい場所です。
では排水通路を大きくすればつまりが起こりにくいのでは?と思うかもしれませんが、そうすると汚物を流すのに多量の水が必要になってしまうのです。また、封水の水位は、この曲がり部分でせり上がっている「せき」により決まっています。
トイレつまりの11の原因
トイレつまりが起きている場合、まずは原因の特定をする必要があります。原因を知ることで適切な対処ができるようになるだけでなく、自分で直せるのかの判断も可能になります。また、トイレつまりは「流してはいけないもの」または「水に溶けるが大量のもの」を流してしまっているケースが大半です。何を流してつまらせてしまったのかをまずは確認してみましょう。
①大量のトイレットペーパーや汚物
水に溶けるように作られているトイレットペーパーや便でも、一度に大量に流すとつまりの原因に。特に、最近の節水トイレは水量が少ないため、勢いが不足して押し流せずにつまってしまう場合があります。トイレットペーパーの使用量をできるだけ減らすためにウォシュレットを活用したり、水の勢いを強めるためにできるだけ「大」洗浄を利用したりするようにしましょう。
②ティッシュペーパーやトイレに流せないおしり拭き
トイレットペーパーを切らした時にティッシュペーパーを使うことがあるかもしれません。勘違いされている方も多いですが、ティッシュペーパーをトイレに流すのはダメです。ティッシュペーパーは簡単に水に溶けないように作られているため、つまりの原因となります。また、赤ちゃんのおむつ交換に使うおしり拭きもトイレに流せるものとそうでないものがあります。「トイレに流せる」「水に溶ける」といった文言のない紙製品は流さないようにしましょう。
③大量の(トイレに流せる)お掃除シートやおしり拭き
トイレットペーパーと同様、「トイレに流せる」というお掃除シートやおしり拭きも、一度に大量に流すとつまりトラブルを引き起こす原因になりかねません。トイレに流せない紙製品のように、まとめてゴミ袋に捨てるか数回に分けてトイレに流すようにしましょう。
④生理用品・おむつ
生理用ナプキンやおむつといった製品は、吸水ポリマーなどの素材でできているため水分を吸収し膨張する性質があります。そのため、排水管内でつまってしまうと便器内の水を吸収して大きくなり、排水通路を塞いでしまいます。排水管の奥の方でつまって膨張してしまうと自分では対応できないほどの悲惨な事態になるかもしれません。間違ってトイレに落としてしまった場合は速やかに取り出して、ゴミとして捨てましょう。
⑤ポケットに入っていた携帯電話や財布・ボールペンなど
ポケットに入っていた小物を便器に落下させて流してしまうことがあります。貴重品であれば取り出すかと思いますが、そうでない場合は「流してしまおう」と判断することも。しかし、つまようじのように小さな物でも水に溶けないものはつまり原因になることがあります。異物を間違って落とさないように注意し、もし落としてしまった場合は流さないようにしましょう。
⑥ペットシートや大量の猫砂
トイレに流せる猫砂もありますが、大量に流すとつまりの原因に。また、ペットの便は毛を多く含むため、人間の便よりもつまりやすい傾向があります。猫砂と一緒に流してしまわずに、なるべくゴミ箱に捨てるようにしましょう。また、ペットシートはおむつ同様、吸水すると膨張してつまりの原因となります。間違って流してしまった場合は必ず取り除くようにしましょう。たとえ流せる素材であったとしても、トイレットペーパー以外のものはトイレには流さず、ゴミとして捨てるのが得策です。
⑦子供のおもちゃやインテリア小物、消臭剤のふた
気づかないうちに便器内に落下していることがあるのが、いつの間にか子供がトイレに持ち込んだおもちゃやトイレ内のインテリア小物、消臭剤・掃除用洗剤のキャップなどです。トイレに小さなインテリアを飾っている方は多く、身体が当たるなどして便器内に落ちてしまうことも。また、子供のオモチャをこっそり流し、詰まったこともあるので、何か異変を感じたら水を流さないようにしましょう。
⑧食べ残しや料理で出た生ゴミ
食べ残しや料理で出た生ゴミをトイレに流してしまった経験はないでしょうか。確かに数回であれば問題なく流れるかもしれませんが、カップ麺のスープなどの残飯には固形物や油分が多く含まれるため、トイレの排水路では処理しきれずつまりトラブルとなることがあります。同様の理由により吐瀉物もつまり原因となるため、トイレには流さずゴミとして処理するのが理想です。
⑨流れる水の量が少ない(洗浄水量の不足)
節水を目的として流している水の量が少ないこともつまりの原因になります。洗浄水量が不足しているとトイレットペーパーや便が押し流せずに、排水管を塞いでしまうためです。ある程度トイレットペーパーを使用した場合には大洗浄を使用することを心掛けるだけで、つまりのリスクを減らすことができます。
⑩尿石が溜まっている
尿石が溜まることも、つまりの原因になります。「水に溶けないものは流していないはずなのに流れが悪い」というような場合は、尿石が溜まっているかもしれません。尿石とは、尿に含まれるカルシウムイオンが固まったもので、便器の黄ばみの原因にもなります。これが、便器や配管に溜まってしまうことで、つまり以外にも悪臭の元になることも。尿石は時間の経過とともに固く頑固なものになってしまうため、取り除くのが大変です。尿石を溜めないためには、こまめな清掃が必要になります。既に尿石が溜まっている場合、頑固な尿石は通常の洗剤やこすり洗いでは取りきれません。尿石を取り除くことが困難な場合は専門業者に依頼して取ってもらうようにしましょう。
⑪屋外の排水管が詰まっている(木の根が侵入・排水管の破損)
屋外の排水管が詰まっていると、家中の排水が上手くいかなくなってしまうリスクがあります。排水管内に木の根が侵入して排水路が確保できていないことが考えられます。また、排水管が破損していて排水が流れないことも。自然災害によって排水管が破損している可能性があるので、不安な場合はプロに依頼して点検してもらうのが良いでしょう。
自分でトイレのつまりを修理する4つの方法
自分で対応するメリットとデメリット
自分でつまりに対応するメリットは、なんといっても費用が抑えられること。トイレットペーパーや便を大量に流した場合など、「溶けるもの」でつまった軽いトラブルではおすすめです。
デメリットは、つまりの原因がおむつや消臭剤の蓋など「水に溶けない異物」の場合、自分で修理するとトラブルを悪化させる可能性があること。つまっていた異物をさらに奥に押し込んでしまったり、つまりが抜けた際の水流で奥の排水管に異物が入り込んでしまったりするおそれがあります。
また、つまりだけでなく排水管で水漏れが起きていたり、つまりの原因が排水管や排水ますの劣化・不良にあったりする場合は、専門業者に依頼に依頼しましょう。
自分でトイレつまりを直す前の準備
自分でトイレつまりを直そうと思った時にいきなり始めてしまうと上手くいかなかったり、状態の悪化を招いてしまったりするおそれがあります。
また、事前に準備をしておくことでスムーズに修理を進めることが可能です。以下の項目をチェックし、準備が漏れないようにしましょう。
修理道具を用意する
まずは、あらかじめ修理道具を用意しておきましょう。必要になった時に修理道具がないと作業がその都度止まってしまい、購入する時間がかかってしまいます。
修理に必要な道具は基本的にホームセンターや通販で手に入れることができるので、その際は一度に必要なものを購入してしまうようにしましょう。
・共通して必要になる道具
・バケツ ・ビニールシート/新聞紙 ・ゴム手袋
・マイナスドライバー ・灯油ポンプ ・雑巾
トイレつまり用の薬品を用意する
軽いつまりであれば、トイレつまり用の薬品を使用することで症状を修理することができます。トイレットペーパーや汚物がつまっている場合は、それらが解けて処理しやすくなるためです。また、酸性の薬品を使えば尿石を落とすことができるので、尿石がつまりの原因の場合は対処することができます。しかし、薬品では根本的なトイレつまりの解決には至らないことも多く、市販のものではあまり効果が期待できないこともしばしば。最初に薬品を使用して、もしつまりが修理できない場合には他の方法を試すようにしましょう。
電源プラグを抜く
薬品でトイレつまりが解消できなかった場合は、物理的な方法を試しましょう。その際、ウォシュレットなどの温水洗浄便座であれば、あらかじめトイレの電源プラグを抜いてください。誤操作でトイレが勝手に流れてしまったり、ノズルから水が出てきてしまったりすると上手く修理が進められません。また、濡れている手で電源プラグに触ってしまうと感電してしまうおそれもあります。作業中はできるだけ電源プラグには触れず、プラグ本体が濡れないようにしましょう。
止水栓を閉める
止水栓を閉めることでトイレタンクに給水されなくなるため、間違って水を流してしまうことがなくなります。つまりが起きている時に水を流してしまうと水位が上がり、最悪の場合、水が便器から溢れ出してしまいます。止水栓は給水管とタンクに繋がっており、壁や床に設置されていることが多いです。マイナスドライバーを使って右に回せば閉めることができるので、修理作業前に必ず閉めるようにしましょう。止水栓が古くなってハンドルやネジが固くなっているものを無理に回そうとすると器具の破損につながることがあるので、閉める際は十分に注意するようにしてください。
トイレの止水栓がなかったり一般の方には見つからなかったりする場合があります。水漏れがひどい場合は家の水道メーターの元栓を閉めます。
(お住まいによって様々ですので、場所をご確認ください。通常は、水道メーターの前後に設置されていますので、水道メーターの検針時にチェックしているところにあります。)
通常手で閉開できますが、普段使われない場合は固くなりやすいためスパナ等のお手持ちの工具を使用します。ご注意点として家全体の水の供給を一時的に止めることになるので、他の場所でも水が使えなくなってしまいます。また、元栓を止めても元栓から下流にある配管の中にある水がなくなるまでは、水が漏れつづけますのでご注意が必要です(水道メーターの針が回っていない状態になれば、配管内の水がなくなれば止まります。)
あくまで応急処置ですが、落ち着いて状況を確認するためにもいったん栓を閉めてしまうのが有効です。
アパート・マンションなどの場合
マンション、アパートなどは玄関などの横にスチール製の扉があり、これをパイプスペースと呼びます。その中に電気、ガス、水道の元栓(水道メータ)バルブが設置れています。
自己所有のマンションであれば玄関ドアの近くにあるPSボックスの扉を開けると、水道メーターの横にバルブハンドルが見つかります、バルブ止水栓となります。
自己所有でないマンションの場合は管理組合、管理事務所に連絡するほうがいいでしょう、一つ間違えればマンション全体の水が止まります。
アパートの場合、大家さんや不動産会社などにお問合せ下さい。
参考資料:止水栓や水道メータの位置と場所
その他
その他にも、必須ではないですが、必要に応じて行っておきたい準備があります。便器内の汚水が飛び散るのが気になる場合は、床に新聞紙やビニールシートを敷いて汚れないようにしましょう。また、もし便器内の水位が高く、作業がしづらい場合には灯油ポンプなどを使って水位をある程度低くする必要があります。最後に衛生面や感電防止の意味も兼ねてゴム手袋を装着しておけば修理前の準備は完了です。
トイレつまりの直し方(家にあるもの)
ぬるめのお湯を使うつまり解消方法
ぬるめのお湯を使うことで本来水に溶ける素材のものを溶かすのに役立ちます。便やトイレットペーパーがつまりの原因になっている場合に有効です。
- 便器の排水口にバケツでお湯を流し込む
- 数回お湯を流し、1時間ほど放置
- バケツで水を流し、スムーズに排水することができるか確認
ただし、ほとんどのトイレは陶器でできているため、お湯の温度が高過ぎると便器が割れてしまう恐れがあります。必ず50℃前後のお湯を使用し、60℃を超えるものは使用しないようにしましょう。
重曹やクエン酸を使うつまり解消方法
重曹やクエン酸を混ぜた時に発生する炭酸ガスの泡によって、便や尿石といった汚れを落とし、つまりを解消する方法があります。クエン酸がない場合は酢でも代用できます。キッチンの排水口つまりの解消にもよく利用され、薬品を使わず家にあるもので行えるという点で好まれている方法です。
- 便器の排水口に重曹(計量カップ1/4杯)をふりかける
- クエン酸または酢(計量カップ1/2杯)を入れる
- お湯を入れて泡立ってきたら1時間ほど放置
- バケツで水を流し、スムーズに排水することができるか確認
この方法は薬品でのつまり解消と同じく、つまりがひどい場合や異物がつまっている場合には効果がないので、注意しましょう。
バケツで水を流すつまり解消方法
バケツを使って便器の排水口に向かって水を流し込み、水の勢いでつまりを押し流すという方法もあります。この方法は水が飛び散る可能性が高いので、できるだけ壁や床が汚れないようにしましょう。
- 便器内の水を汲み取り、水位をなるべく下げて水が溢れないようにする
- 少し高めの位置から排水口に目掛けてバケツから水を流す
- スムーズに排水され、水位が正常な位置になるまで繰り返す
ぬるめのお湯を使った方法と併用することでより効果的につまりを解消できます。バケツだけでできるので、簡単にできるつまり解消法ではありますが、汚水が飛散するリスクを考えると数回試して難しいようであれば別の方法を試すのが良いでしょう。
トイレつまりの直し方
ラバーカップ(スッポン)を使うつまり解消方法
これは水に溶けるものが原因とわかっている時の方法です。自分でつまり修理の作業を行う場合、まずは便器のまわりに新聞紙やビニールシートを敷き、飛び散りやあふれ出しに備えましょう。くれぐれも被害の拡大に充分ご注意ください!ラバーカップ(スッポン)は排水口に向かってゆっくりと押し、勢い良く引き抜く動作を繰り返します。すぐにつまりが解消しなくても、時間をおくと流れ出す場合もあります。また、ラバーカップ(スッポン)は和式用・洋式用があるので購入の際は注意してください。
ラバーカップの選び方
ラバーカップは用途や便器のタイプによって、対応する種類が異なります。カップの底が平らになっている和式トイレやキッチンなどの排水口用が多くの方がイメージするラバーカップ(スッポン)です。現在はカップの底が出っ張っている洋式トイレ用のほか、節水型トイレなどの形が複雑な排水口にもフィットするようにツバ付きのラバーカップ(スッポン)もあります。サイズの選び方としては排水口よりも少し大きいサイズのものを選ぶようにしてください。ラバーカップ(スッポン)を購入するときは事前に使用する種類や大きさを確認し、ご家庭のトイレに適した種類を選ぶようにしましょう。
TOTO 参考資料
ラバーカップ(スッポン)の使い方
では、実際にラバーカップ(スッポン)はどのように使えば良いのでしょう。ラバーカップ(スッポン)は手軽にトイレのつまりを解消できる便利なアイテムである一方で、使い方を間違えてしまうと逆効果になってしまうため使用には注意が必要です。以下の手順に沿って適切な使い方でトイレつまりを修理してください。
- 便器の水位を調整する
便器の水位が高い状態でラバーカップ(スッポン)を入れると、汚水が溢れてしまうことがあります。灯油ポンプなどを使って水を排出し、便器の排水口からカップ部分が浸るくらいまで水位を調整します。水が少な過ぎる場合には、バケツで水を足しておくようにしましょう。 - ビニールシートで便器を覆う
便器の周辺に汚水が飛散するのを防ぐため、ビニールシートで便器全体をカバ―します。
大きめのビニールシートの中心にラバーカップ(スッポン)の柄が通るくらいの穴を開けましょう。穴にラバーカップ(スッポン)の柄を通したら、便器をビニールシートで覆って、つまり解消の作業に移ります。 - ラバーカップ(スッポン)でつまりを解消する
便器の排水口にラバーカップ(スッポン)をゆっくり押し込んで密着させたら、勢いよく引っ張り上げます。ラバーカップ(スッポン)を使う時のコツは、押し込むのではなく引っ張り上げるイメージで使用することです。つまりの原因が取り除かれて正常に排水されるようになるまで繰り返します。注意したいのが、ラバーカップ(スッポン)を押し込むときに力を入れ過ぎてしまうと、つまりの原因がさらに奥に行ってしまうケースです。 - バケツ等で水を流し込む
つまりの原因が取り除かれたのであれば、バケツでゆっくりと水を流し込み、正常に排水されるか確認します。このとき、いきなりタンクの水を流さないようにしてください。
レバーを引いてタンクの水を使うと水量が調節できず、一気に水が流れてきます。
まだつまりが解消されていなかった場合に便器から水が溢れてしまう危険があるので、必ずバケツやペットボトルで水を流し込むようにしてください。
結果、水が流れるようになっていれば、つまりは無事解消となります。
ラバーカップ(スッポン)はつまりの解消に便利な道具ですが、使い方を間違うと事態を深刻化させたり、思わぬトラブルに繋がってしまったりするおそれがあります。状況が悪化すれば水が逆流し、トイレの床が汚物まみれになってしまうことも考えられますので、押しこむときには強い力を入れ過ぎないよう注意しましょう。もしラバーカップ(スッポン)を使用してもつまりが解消できない場合、少し時間をおいてから再度試してみてください。時間をおいてから試してもつまりが解消されない場合は、専門知識のあるプロに依頼して対応してもらうのが得策です。上記を参考にしながらまずは自分でやってみて、難しいと感じたら無理はせず、専門の業者に任せるようにしましょう。
真空式パイプクリーナーを使うつまり修理方法
真空式パイプクリーナーは、ラバーカップより吸引力が強いポンプ付きの道具です。これからラバーカップを購入するなら、こちらを選択肢に入れるのも良いでしょう。シンクや洗面台などの排水口用と洋式トイレ用で吸引キャップの形状が異なるので、購入する際は目的に合わせて選びます。使用方法は、先端の吸引カップ部分を排水口部分に押し当てて密着させ、ハンドルを上下させます。この動きで強力な吸引と圧力が加わり、つまりを解消します。
家庭用ワイヤーブラシを使うつまり修理方法
ワイヤーブラシまたはパイプクリーナーと呼ばれる、排水管やトイレのつまりを解消するための道具があります。長いワイヤーを排水管に差し込み、削り取ってつまりを取り除く仕組み。水に溶けない固形物を流してしまってつまった場合に使用します。ただし、ワイヤーブラシは便器や排水管を傷める原因になるので、使用はおすすめしません。家庭用のワイヤーブラシは強度と操作性も低く、削り取った異物がつまりを引き起こしたり、ワイヤーが引っかかって抜けなくなったりする恐れがあります。また、使用後に長いワイヤーに付着した汚物を掃除する負担が大きいことなども、おすすめしない理由です。
針金製ハンガーを使うつまり修理方法
自宅にある針金製のハンガーを使ってトイレのつまりを解消する方法もあります。使い方は簡単で、針金製ハンガーを使いやすい形に折り曲げていき、ワイヤーブラシのようにつまりの原因を削り取るように使用してみましょう。つまっている位置が比較的浅いところにある場合はこちらの方法でつまりの解消が可能です。ハンガーの形はL字型にして、L字型部分を活用してつまりの原因を引っ掛けるように使うと良いでしょう。使用したハンガーはそのままゴミとして捨ててしまえば良いので、ワイヤーブラシの様にわざわざ付着した汚物を掃除しなくても良いのが利点です。ただし、ワイヤーブラシと同様、削り取った異物がつまりを引き起こしてしまったり、便器や排水管を傷めてしまったりする原因にもなるので、この方法もおすすめしません。行う場合は自己責任となりますので、くれぐれも無理をしないようにしてください。
ビニール袋を使うつまり修理方法
ビニール袋で手を覆いつまりの原因を直接取り出して、トイレのつまりを解消するシンプルな方法もあります。まずは便器内に溜まっている水の量を調整します。水位が高い状態で手を入れると水が溢れたり、ビニール袋の中に浸水したりする可能性があるので、水の量は少なめに調整しておきましょう。そして、大きめのビニール袋を複数枚重ねて片手を入れます。破れにくいビニール袋を複数枚使用すると破れにくく汚水が入りにくいので作業しやすくなります。次に、手をトイレの奥まで入れ、腕を伸ばしてつまりの原因を探りましょう。つまりの原因となっているものを掴むことができればゆっくりと引き出してください。つまりの原因が手の届く様な浅い位置にある場合は掴みだすことで安全につまりを解消できます。最後に水を流してトイレのつまりが解消されているかを確認しましょう。
ペットボトルを使うつまり修理方法
ペットボトルとゴム手袋とカッターもしくはハサミがあれば簡易的なラバーカップの様な道具を作ることが可能です。ペットボトルはトイレの排水口の広さに応じて用意しますが、大体の場合は500mlペットボトルで対応できます。まずはペットボトルの底をハサミやカッターで切って加工していきます。手を切らないようゴム手袋を装着して注意しながら、ペットボトルの底から4cmくらいの位置をカットしましょう。ペットボトルの蓋は外し、切った底の部分は捨てください。トイレにペットボトルを突っ込んで、口を塞ぎ、ラバーカップを使う要領でペットボトルを上下させてトイレつまりを解消させることができます。
洗剤を使うつまり修理方法
トイレットペーパーや排泄物が軽くつまっている程度であれば、中性洗剤で解消することができます。中性洗剤は、酸性・アルカリ性両方の汚れを落とすことができるのがメリットです。また、ご家庭にある中性洗剤で代表的なものは、食器用洗剤です。ただし、食器用洗剤には弱酸性・弱アルカリ性など、様々な種類がありますので、表記をよく確認しましょう。食器用洗剤を使用した解消法は以下の通りです。
- 便器内の水位が高い場合は、水を汲み出しておく
- 食器用洗剤(100cc)を注ぐ
- 50℃前後のお湯を入れ、20~30分放置する
- 水を流し、つまりが解消したか確認する
また、尿石によるつまりには酸性洗剤が効果的。尿石はアルカリ性のため、酸性洗剤をかけて、しばらく放置することで尿石が剥がれ落ちます。重度のつまりに対応したい場合は、アルカリ性(塩素系)洗剤を使用しましょう。アルカリ性洗剤は、次亜塩素酸ナトリウム・水酸化ナトリウムを主成分とした洗剤です。タンパク質を溶かすことができるため、トイレットペーパー、排泄物、吐瀉物、髪の毛、さらには黒カビにも効果があります。ただし、温水洗浄便座を使用している場合、これらの洗剤が機械の部分に入り込んでしまうと悪影響を及ぼしてしまうので、注意しましょう。
トイレつまりを放置すると
トイレが故障する
トイレトラブルを何も対処せずに放置していると、トイレが故障してしまうおそれがあります。トイレつまりを放置することでより重大なトイレつまりが引き起こされた場合、便器の水が溢れ、便器付近の電気系統が水に浸ってしまい、壊れてしまうことも。物理的な破損がなくても、トイレが完全につまってしまうと、使用できないだけでなく様々な二次被害につながってしまいます。自分でつまりを直そうとした際に、便器内にあるつまりの原因である異物をさらに奥に押し込んでしまうおそれもあります。自分でつまりを解消する際の道具の使い方が間違っていると、逆に便器を傷つけたり破損させたりしてしまうこともあるので注意が必要です。
下水が逆流する
トイレつまりを放置してしまうと、トイレの水を流したときに、排水管に流れていかず溢れてくるおそれがあります。汚水や排泄物が逆流して便器の外に溢れてしまうと、衛生的にも良くありません。また、床や壁などに水が染み込んでしまったら後処理も大変。排水口から流れる水が最終的に一本の排水管で合流するような造りになっている場合には、家中のどこから水を流しても下水が溢れてくるという事態に繋がることも考えられます。トイレだけでなく、キッチンやお風呂、洗面所、洗濯機なども使用できない状態になる可能性があるのでつまりの放置はしないようにしましょう。
集合住宅の下の階にトラブルが起こる
集合住宅では各部屋で下水管を共有していることが多いため、つまりの原因が共有部まで到達してしまうと他の部屋に影響を与えてしまうことがあります。また、放置したトイレつまりが原因で、便器から水が逆流してしまった場合、溢れた水の量が多いとトイレの床に水が染み込み、下の階に水漏れ被害を与えてしまうおそれも考えられます。自分の不注意や怠慢が原因で、他の部屋で被害を出してしまった場合、高額な請求をされてしまっても不思議ではありません。集合住宅に住んでいる場合、トイレをはじめとする水まわりのトラブルは自分だけの問題ではないことを意識するようにしましょう。
トイレつまりは自然に直る?
トイレの異常やトイレつまりを放置してしまうと、さらなるトラブルに繋がってしまうおそれがあります。しかし、トイレつまりを放置するべきでない場合とは逆に、放置することで解消する場合もあるのです。それは、トイレットペーパーや水に流せるタイプの清掃シートといった「水に溶けるもの」が原因で、トイレつまりが起こっているケースです。水溶性のトイレットペーパーや清掃シートは本来、トイレに流すことを前提に作られているので、つまることはないはずです。しかし、トイレットペーパーや水に流せる清掃シートを「小」洗浄で流し続けてしまうと、それらを押し流すのに十分な水量が確保できず、便器の排水口や排水管でつまってしまうのです。そのため、水溶性のものによってトイレつまりが起こっていることがわかる場合は放置して様子を見ても良いでしょう。もし確認ができない場合でも、他の原因に心当たりがないのであれば放置する方法をとってみるのも一つの手です。
水道専門業者を依頼する場合
専門業者に作業してもらうメリットとデメリット
水道関連の専門知識と経験があるため、的確に対応してもらえるのが大きなメリット。
つまりの原因が不明な場合でも、便器を外したカメラ調査などで徹底的に調べることができます。つまりによる水漏れが発生した場合や、老朽化した排水管が原因となっている場合、排水管や排水ますの不良が原因となっている場合などでも、水道局指定の業者であれば根本的な原因から解消するように対応してもらえるでしょう。デメリットは、冬場は凍結などの水道トラブルが多発するため、業者が混み合っている場合があること。また、中には事前に明確な見積もりを提示しなかったり、不安をあおって不要な工事を勧めたりする悪質な業者もいるため、業者選びには注意が必要です。
自分で直すか?専門業者に頼むか?
業者に依頼した方が良いのかどうかわからないと悩んでいる方も多いでしょう。もし、ここまでで紹介した方法でトイレのつまりが解消されなければ、既に自分で直すことはできない状況に陥っていることになります。それにも関わらず、無理やり自分で直そうとしたり、諦めてそのまま放置したりしてしまうと、より悪い状況になってしまうおそれがあります。このように事態を悪化させてしまうと、修理代などがかえって高くついてしまうことも。つまりを自力で直せない、または原因がわからないといった場合は、早めに水道修理を専門としている業者に任せるのが確実で安心です。
水道専門業者が行うつまり修理作業
水道業者が行う専門的な作業では、奥の方で起きているつまりであっても、業務用の強力な薬剤や業務用ワイヤーブラシを排水管に使用することで解消が可能です。これはトーラーやドレンクリーナーなどと呼ばれ、家庭用のものとは段違いの強度と高い操作性があります。また、業務用の真空式パイプクリーナーを使用し、圧力作業でつまりを除去することも。固形物や紙おむつなどがつまりの原因である場合は圧力作業では対応できませんので、便器自体を取り外して原因を取り除くことになります。
トイレつまりを起こさないための予防方法
大量のトイレットペーパーを流さない
トイレットペーパーを使いすぎないようにすることも、つまらせないために有効的な方法です。一度に大量のトイレットペーパーを流してしまうと、つまりを起こしてしまいます。トイレを使用するときは、1回に使用するトイレットペーパーの量を調整するようにしましょう。もし足りないと感じた場合でも、一度水を流してから再度トイレットペーパーを使用するようにすれば、つまってしまうリスクを大幅に下げることができます。また、トイレットペーパーの生産場所にも気を使ってみてください。インターネット通販などで格安で海外製のトイレットペーパーが売られていることがありますが、実は中には水に溶けにくいものがあります。スーパーや薬局で販売されているような日本製のものであれば水に溶けるので、トイレットペーパー選びにも気を配りましょう。
「トイレに流せるシート」を流し過ぎない
トイレに流せるという触れ込みのものであっても、トイレットペーパーよりも厚手のものがほとんどのため、流さないほうが無難です。もし、トイレに流せるお掃除シート等を流したい場合は、1枚使ったら一度水を流すようにして、一気に複数枚は流さないようにしましょう。また、赤ちゃん用や介護用のおむつ、生理用ナプキンにもトイレに流せるというものはありますが、これらに関してはシート以上に分厚いため、極力流さない方が得策です。トイレットペーパー以外のものは、たとえ流せるものであっても、複数枚を一気には流さないようにしましょう。
水量不足に注意
トイレがつまる原因として、水流の圧力が不足していることが挙げられます。トイレはレバーを回すことで一定の圧力の水が流れるようになっています。それによって、便器から汚物やトイレットペーパーなどを押し流すことができるのです。もし水流の圧力が不足している場合には、汚物が配管に溜まりやすくなり、いずれはつまりを引き起こしてしまいます。また、水流が弱くなる原因として、タンク内の部品の故障が考えられます。部品の故障により、正常な量の水をタンク内に溜めることができず、水流が弱くなってしまうのです。他にも、止水栓がしっかり開いていない場合も水流が弱くなります。水流の圧力不足が気になる場合は、止水栓がしっかり開いているか確認するようにしましょう。なお、節水になるのではないかと思い、大便を小洗浄で流してしまう人もいるでしょう。小洗浄や大洗浄は流す汚物の種類によって水流などを設計しているため、小洗浄で大便や大量のトイレットペーパーを流してしまうと水圧が足りないことがあるのです。小洗浄と大洗浄が別れている場合は、それぞれをしっかり使い分けることがつまり予防に繋がります。
定期的に掃除する
トイレつまり予防として、便器内や排水口付近を定期的に清掃するようにしましょう。便器には、黒ずみや茶色っぽい汚れなど、様々な種類の汚れが付着しています。これらの汚れはそれぞれ原因が違い、黒ずみはカビや雑菌が原因のことが多く、塩素系のトイレ用洗剤で落とすことができます。しかし、茶色や黄色っぽい色をしている尿石の汚れは塩素系の洗剤ではなく、酸性の洗剤でなければ落とせません。今まで酸性の洗剤を使って掃除をしたことがない場合、便器や排水管の見えない部分に尿石が溜まっているおそれがあります。尿石は時間の経過とともに硬くなるだけでなく、蓄積していくとトイレつまりの原因にも。尿石を予防するためにも定期的な清掃を怠らないようにしましょう。
まとめ:広島市南区宇品|トイレつまり、11の原因と自分でできる修理方法
本記事では、トイレのつまりの原因やつまりが起きた際の対処法についての情報をお伝えしました。トイレのつまりは、いつ起こるかわからないものです。さらにつまりの原因も、多くの場合は意識せずにトイレットペーパーを多く使ってしまうことやポケットから何かを落としてしまうこと、またはタンクの中に不具合が生じて水流が弱くなっていることといった自分ではわからないことです。見えない部分や確認のできない部分が原因のトラブルには、不安を感じどうしていいかわからず慌ててしまうものですが、専門の水道業者なら知識と経験を用いて、トイレのつまりの原因や対処法を探り出し、適切な作業を実施することが出来ます。また、普段からつまりが起こらないようにするためには、推奨のトイレットペーパーを適量で使う、便器に落としてしまう可能性のあるものはトイレに持ち込まない、そしてメーカー指定通りの水量で流すという点に注意しましょう。それでも、気づかないうちにつまりが起こってしまった場合は、つまりの原因がわかっていればつまりの原因を、自分では原因がわからない場合でも具体的な症状とトイレのメーカー・型番を控えて、慌てずに専門の水道業者に連絡しましょう。また、つまりが起きた時に慌てて水道業者を探すのではなく、あらかじめ信頼のおける水道業者を探しておき、普段からトイレ以外にも浴室やキッチンなど、水回り全般をお任せしておくといいでしょう。
※ 自分で修理ができる場合とできない場合を見極めましょう!
素人が触るとかえって悪化してしまう恐れもあるため、症状が悪くなる前にできるだけ早く、トイレの専門業者に電話で無料相談しましょう
参照:キッチン・台所の排水口つまり・水漏れ修理交換のサービスと料金
参照:トイレ・お風呂(浴室)・台所・キッチン・洗面所のリフォーム事例
点検・出張費・ご相談はすべて無料でサービスしています。水まわりのトラブルは予防できます!
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